
決戦用駆逐艦の強い味方である水雷戦隊 熟練見張員ですが、特定の条件下では同じ装備構成でも熟練見張員の方が良い、という考え方があります。
具体的には、魚雷ガン積みかつLvも運も非常に高い駆逐艦を旗艦に置く場合の話です。
水雷見張員を載せている場合、発動するCIは魚雷(魚魚魚)と魚魚水の2種類があります。
注目したいのは以下の仕様です。
① 魚雷CI、魚魚水CIともに夜戦攻撃力の倍率は1.5倍である
② 魚雷CIは常に2回攻撃である
③ 魚魚水CIには2回攻撃の場合と1回攻撃の場合がある
④ 魚魚水CI発動時の内訳は2回攻撃が85%、1回攻撃が15%程度で、Lvや運によって変動はしないと考えられている [1] [2] [3]
Lv80以上で運がそこそこの艦では、見張員ではなく水雷見張員を載せると2種類のCIを狙えるため強力な2回攻撃の確率を底上げできるという利点があります。
一方、ケッコンとまるゆパワーでLvも運も非常に高くなった艦では、見張員で魚雷CIの発動率を十分に高くでき、水雷見張員を積むと④の影響で2回攻撃の確率が却って低くなる場合がある、ということです。
極端な例ですが、こちらの運MAX竹さん。

作戦室に入力して、旗艦・探照灯あり・照明弾ありの設定でCI発動率を見てみましょう。

この場合、2回攻撃のCIが出る確率は④の仮定を使うと
0.952×0.85 + 0.047 = 0.856 で 85.6%となります。
次に、水雷見張員を通常の見張員に変えると…

2回攻撃の確率=魚雷CIの確率なので93.4%です。
旗艦と随伴、照明弾や探照灯の有無といった条件を変えて比較してみました。

魚魚水CI発動時の2回攻撃率が85%である(と考えられる)から、どれだけ魚魚水自体の発動率を上げても2回攻撃は85%が上限。
見張員で魚雷CI発動率が86%を超える状況なら見張員でいい……というのが大雑把な結論でしょうか。
そもそも「見張員で魚雷CI発動率が86%を超える」という条件が相当厳しそうです。
もう少し一般的に、どんな艦ならこの条件をクリアできるのか考えてみましょう。
上の表を見れば明らかなように、見張員と水雷見張員の比較が問題になるのはほぼ旗艦だけなので、ここからは旗艦に絞って話を進めます。
CIの発動率には、作戦室の画像にも出てくる「CI項」が関わります。
計算式(推定)はwikiにあるので省きますが、要するに運とLvと装備で決まる数値です。
魚雷CIの発動率は CI項/122 なので、この値が0.86を超えていれば条件クリアとなります。
したがって、最低限必要なCI項は105 (>0.86×122) です。
探照灯・照明弾が両方とも発動した場合のCI項を計算してみると……

・運52以上かつLv90以上
・運51以上かつLv100以上(=ケッコン)
といったラインが見えてきました。
素の運が52以上の駆逐艦は雪風改二(&丹陽)、Jervis改、初霜改二。
運50の時雨改二は指輪を渡した時点で運が上がって条件をクリアします。
探照灯を使わない場合や、照明弾がないor発動しなかった場合は、よほどLvか運が高くないとCI項105には届きません。
うちの戦力なら該当するかも、という方はぜひ計算してみてください。
なお、本記事ではCIの命中率については全く考慮していません。魚魚水CIの命中率が魚雷CIと比べて異なるかどうか、などが現時点では不明なためです。ご了承ください。
ここまでは「CIの2回攻撃率」に絞って比較してきましたが、見張員と水雷見張員には装備ボーナスの違いもあります。

★なし水雷見張員の場合は火力+2雷装+7で夜戦火力+9。
★4は火力+3雷装+7、★8は火力+3雷装+8となります。
見張員と水雷見張員で夜戦火力が6〜8程度変わることに注意しましょう。
CI自体の倍率にイベント海域の特効が合わさると1回あたり10〜20程度のダメージ差になります。これを大きいと見るか小さいと見るか。
甲ラスボスのような厳しい相手を想定した場合、特効倍率が高ければ2回攻撃の確率を重視して見張員にする、といった采配も十分あり得るでしょう。
夜戦1番手である旗艦が安定して2回攻撃のCIを撃てることは重要ですし、数が限られる水雷見張員は随伴に持たせた方がお得とも考えられます。
もっとも、当鎮守府の場合は運用上できる限り高い夜戦火力を追求する必要があり、そう簡単に水雷見張員を外すわけにはいかないのですが……。

見張員と水雷見張員の配分は実際に敵を見ながら編成を組んでみないと何とも言えないところですが、選択肢のひとつとして頭に入れておいて良さそうですね。