1月下旬から、基地航空隊に関する解説動画を3つ投稿しました。

① 【艦これ】「劣勢調整って何?」と聞かれた時に見せる動画【ゆっくり解説】

② 【艦これ】初級者向け・劣勢調整のポイント解説(前編)【ゆっくり解説】

③ 【艦これ】初級者向け・劣勢調整のポイント解説(後編)【ゆっくり解説】

動画を作るにあたっては、ブログの「下書き」機能でメモを作りながら内容や構成を考えていました。
このメモを正式な記事として、作業当時の状態のまま公開してみます。
実際の動画と見比べると、どこを動画向けにアレンジしたか、どこを省いたか、などがわかるかもしれません。

また気が向いたら、動画作りで気をつけたポイントなどを別記事にまとめようと思います。



1.「劣勢調整」って結局なんなの?


◆ 劣勢
航空戦の最初のステップをおさらい
(注:画像は艦これwikiより)
スクリーンショット 2019-01-23 10.20.35
重要なポイント(他の要素は無視
・制空権喪失よりも劣勢劣勢よりも均衡……の方が、より多くの敵機を撃墜できる可能性がある
・「基地航空隊vs敵艦隊」「本隊vs敵艦隊」で航空戦が別々に行われる
 →敵艦隊は連戦することになるので、最後に行われる本隊との航空戦では弱った状態


◆ 調整
航空隊の使い方
① 敵の制空力を削る
イベントを含む多くの海域では、編成内の航空戦力に制限がある
=強大な敵も、航空隊をぶつけて制空力を弱めれば有利に戦える
② 敵を倒す
陸攻の攻撃力は優秀
=強大な敵も、先に攻撃して少しでも数を減らせば有利に戦える

①で戦闘機を4積みすると敵の制空力は大きく削れるが、敵への直接攻撃はできない
②で陸攻を4積みすると敵をたくさん直接攻撃できるが、敵の制空力はあまり削れない
高難度の海域では①と②の両立が求められる

陸攻も使いたいし、戦闘機も使いたい
→航空戦のおさらいをもう一度思い出す
敵の制空力を削るだけなら、喪失よりは劣勢劣勢よりは均衡……の方がいい
でも敵を攻撃するためにも陸攻は外せない
強大な敵に対して、陸攻3つとか入れたら均衡なんて無理

→陸攻を入れつつ、せめて劣勢にはできるように調整しよう
これが「劣勢調整」という呼び名の由来
要するに「攻撃と制空の両方を効率的にやれるような基地航空隊をつくる」ということだが
高難度の海域では「劣勢」が落とし所になることが多いため、そのまま定着した





2. 劣勢調整を実行するには(前編)

再び航空戦のおさらい

自軍制空値xと敵制空値yの関係
制空権喪失:0 ≦ x ≦ (1/3)y
航空劣勢 :(1/3)y < x ≦ (2/3)y
航空均衡 :(2/3)y < x ≦ 1.5y

航空優勢 :1.5y < x < 3y
制空権確保:x ≧ 3y

劣勢を取りたければ1/3をちょっと超えるだけ、
均衡を取りたければ2/3をちょっと超えるだけで十分
(空襲による機数減少には注意)

目当ての制空状態を手持ちの機体でどう実現するかがポイント
この機体がオススメ、みたいな話は(まだ)しない

第1回より
「敵艦隊は連戦することになるので、最後に行われる本隊との航空戦では弱った状態」
逆に敵の制空が最も強いのは、最初の航空隊と戦う時
先に攻撃する隊のほうが、求められる制空のハードルが高くなる


◆ 思考実験
強いボスに対して航空隊を2隊出せるとして
手持ちの機体が次の通りだった場合、
2隊とも「航空劣勢」「敵艦の撃沈」を両立させるにはどんなパターンが考えられるか?
(※とりあえず本隊のことは気にしない)

A.強い戦闘機1 B.並の戦闘機3
C.(制空力も攻撃力も)強い陸攻2 D.並の陸攻4


① 第1隊:ADCC 第2隊:BDDD
陸攻3つにこだわりながら、第1隊の制空力を最大限に高める
第1隊で劣勢を2回取ったら、第2隊は並の機体だけで劣勢を取れることがある

② 第1隊:ADDD 第2隊:BDCC
第1隊は露払いのイメージで、強い陸攻を第2隊に置く
戦闘機1つで劣勢を取れるなら、戦果の上振れは①より大きくなるかもしれない

③ 第1隊:BBDD 第2隊:ADCC
「強い戦闘機×1」より「並の戦闘機×2」の方が制空力は上
戦闘機1つで厳しいなら第1隊は堅実に、敵を弱らせたあとの第2隊を本命に


実際に①②③で航空劣勢×4にできるかどうかは、敵味方の数字(制空値)を見なければわからない
そんな時こそ計算機の出番




3. 劣勢調整を実行するには(後編)

注:メモ時点で考えていた装備構成が微妙に異なるため、計算結果の数値は完成版とは一致しません

実例で学ぶ、計算機の使い方

最初に強調しておきたいのは「手持ちの機体で目的を達成するまでの過程」が一番大事ということ
初級者向けと言いつつ題材の海域も機体も全然初級者レベルじゃないが、視聴者には何でもいいから参考になりそうなところを見つけ出してほしい

計算機にも色々あるが、今回使うのは制空権計算機
海域は6-5
ボスが姫、敵が連合艦隊、航空隊を複数使える、空母アリ編成とナシ編成で攻略可能
→いつでも挑める海域の中では最もイベントに近い環境

いつも上ルートだったが、下ルートでも本隊優勢が取れるようなので挑戦
そのためには基地は「均衡×4」が大前提
自分の手持ちなら戦2+陸2でも行けそうか?
やるなら攻撃力も十分高めたい

① 自分の手持ちを改めて確認
② 出撃時の制空力が高い機体を把握(wikiに一覧あり。陸攻も要確認)
③ 計算機で敵編成を選択
④ 「艦1」で「基地航空隊[出撃]」を選択
⑤ 1隊目、制空値の高い戦闘機2+制空の高い陸攻(=三四型)2にしてみる→大丈夫そう
⑥ 空襲で一番上が最大4機減っても大丈夫か?→ギリ大丈夫そう
⑦ さらに三四型の熟練度が両方ハゲても大丈夫か?→ダメそう
 →戦闘機は減らないようにして、三四型を一番上に回すのが最も安全となる
⑧ 最初の均衡2回は大丈夫なので、2隊目を計算したい
 →「基地航空隊による敵機損耗を考慮する」にチェックを入れ、第一基地航空隊の2回を「航空均衡」に
⑨ 残る機体の中で、もっとも制空値の高い戦闘機2+銀河2にしてみる
  片方の銀河は獲得したばかりで熟練度がないが大丈夫か?
 →航空均衡99.95%なので問題ないと判断
⑩ さらに空襲で一番上が最大4機減っても大丈夫か?
 →航空均衡99.53%なので問題ないと判断
⑪ この航空隊で均衡4回が十分可能ということがわかった
 →敵機損耗は「航空均衡」4回に設定したまま、艦娘の設定に移行
⑫ 水戦、艦戦を載せようとしている艦だけ選択すればよい
⑬ 今回の場合、艦戦3水戦2で航空優勢99.91%となるが…
⑭ 航巡に連撃させたい、水戦1ではどうか?
 →航空優勢93.68%、許容範囲と考える
⑮ 艦戦3水戦1で確定、さあ実際に組んで出撃だ

・見やすい情報置き場、好みのツールを見つけてブクマしておくとよい
・だいたいのセオリーを知っておくと最適化しやすい(強い戦闘機は先に使うとか)
・どこまで可能性を考慮するか、どこまでリスクを許容するか決めておくと気が楽